2014年5月5日月曜日

無名のロングボードとの大げさではなくまさに運命の出会い。


先々週のスクールで運命的な出会いがあったのでそれを皆様に紹介しておこうと思います。

運命的な出会いって言っても、きれいな女性に出会ったとか、資金援助をしてくれる初老の男性と出会ったとかそんなんじゃないですからね。

出会ったのはボード。
それもスクールのお客さまが持っていたボードなんですよ。

■重くてフラットロッカーの中古ボード

スクールの予約を受けるにあたって、お客さまからはメールでいろんなことを教えて頂いているのですが、その中に「ボードの交換を検討中」ってのがありまして。
私はさぞかし乗りにくいボードをかってしまったのだなぁと考えていたわけですよ。
しかもボードのスペックは「どこのボードかわからない」って書いてあって、こりゃもう買い替えたほうがいいんじゃーん、なんて勝手に、ほーんとに勝手に考えていたわけですよ。
スクール当日もそれほど期待せず飯岡に向かい、、、っていうかボードの事なんてほとんど忘れかかってたりなんかして。スイマセン。

んでお客さまと合流して、「あ、そういえばボードが合わないとか言ってましたよね~♪」なんて思い出しながらボードを見せてもらうことに。
取り出したボードは、あちこちがクラッシュしたまさに中古のボードらしい中古ボード。
なんでもお知り合いの方から安く譲り受けたようで、その時からほとんどリペアもせずに応急処置だけでしのいできたとのこと。

■見た目は一応クラシックボード

んで、ボードのスペックは9.8ftくらいのちょいと長めで幅は56cmくらい。
レールはクラシカルな50/50。
ボード形状はラウンドノーズのピンテールという最近はあんまり見ない形状をしてます。
それで、手に持ってみたところめちゃくちゃ重い。
たぶん12kgはあるんじゃないかなってくらい重い。
こりゃテイクオフも苦労しそうだなぁ・・・って、そんときは考えてたんですよねぇ。

おまけにボードのブランドもどこかよくわかんないディケールがくっついていて。

見た目は確かにクラシカルな要素が詰まっているのですが、言葉にするのは難しいような、その、あれです。
三流な感じって言ったらあれですけど、そんな第一印象だったのですよ。

そんな感じでたいした期待も持たずにいざ試乗。
その5分後におったまげることになるなんて思いもしなかったのですがね・・・

■テイクオフチョッパヤ

お借りしたボードで早速ゲッティングアウト。
50/50レール特有の刺さりやすさもあって、スープを乗り越えるときはかなりラクチン。
自分には少し細いかなーって思ってた、パドル時の安定感も、それほど悪くない、っていうかむしろイイ感じ。
アウトに出る頃には「これはもしかして」って考え始めるまでになってましたです。

そして運命のテイクオフ。

普段より丁寧に慎重に波に合わせていったのですが、波が追いついた瞬間からこれまでにない加速感。
ひとかきする前に進み出してるっていう感じですかね。
フラットロッカーのボードって刺さりやすいのですが、それがもう絶妙なバランスで回避できるというか。
この感覚はうまく説明できません。スイマセン。

■グイグイ進んでぐり~っと曲がる

テイクオフでかなりおったまげたあとは、ボトムターンとカットバックでもさらにおったまげました。

ターンがこれまたスムーズに決まる。
グリっと曲がってそのままフェイスにグイグイはまっていって
ここぞという時はチョコっと後ろに傾ければまたグリっとターン&カットバック。
インサイドのスープもそのままグリグリ進んでいっちゃって、ウォーキングもラクチンラクチン。

ターンのときのスムーズなフィーリングってのは、おそらくテールのカタチからきてるんでしょうけど、びっくりしたのはターンの早さ。
早く曲がるっていうんじゃないくて、普通重た目のボードって一呼吸遅れて曲がり始めることが多いんです。
ところがこのボードはそんなことなく、クセもなくスムーズにグリっと。

フェイスを進んでいく時のスピードはたぶん重さとロッカーのカタチが効いてるんだと思いますが、ここでもそんなに重さを感じさせることがないというか。

下から突き上げてくる感じが全くないというか。

んでですね、すっかり気に入っちゃったもんで・・・自分のボードをお客さまに押し付けて、ずっとそのボードに乗ってたんですよねぇ・・・・
あー気持ちいかった。

■やっぱりボードは見た目じゃない。バランスなんだよな~

今となっては写真を撮っておかなかったのが非常に悔やまれますが、今回出会ったこのボード今まで乗った中で3本の指に入りますね。

正直言って欲しいです。

スクールやってるといろんなボードに乗る機会が多いじゃないですか。
いいなッて思うボードはいっぱいあるんですけど、トータルでバランスのとれたボードってあんまりないんですよね。
ノーズに行くのは簡単だけど、テイクオフは難しい。とか、ターンとテイクオフは完璧なのにそっから先が難しい・・・とか。
だから、いいなッて思うことはあっても「欲しい!」とはなかなか思わないんですよねぇ。

いやはや、ここまでバランスの良いボードってのは久しぶりです。
オーナーであるお客さまにも「はっきり言ってこのボード乗りこなせなかったらどんなボードに乗っても同じですよ」と言っちゃいました。
そのくらいイイボード。
どんなに見た目がおんぼろでも、これからも大切に乗って欲しいですね。
んでもって、飽きたら私にプレゼントしてくれたら・・・・

ってそんなに甘くはないか・・・

しかしあれですね、マジックボードってどこで出会えるかわかんないですね。

人との出会いも楽しいですが、こんなボードとの出会いもこれまたスクールの楽しみだなぁと感じた一日だったのでした。

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